こんにちは、はなまるです💮
先日、大学院の入学式に参加してきました。雨が降りしきり、冬に戻ったかのような寒い一日でした。教授や同期入学者たちと顔を合わせ、いよいよ始まるんだなという実感が湧いてワクワクしています。
さて、前回までの記事で「(1)大学院選び~研究テーマの決め方」と「(2)大学院出願」について書きました。
nihongohanamaru.hatenablog.com
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今回は面接について書きたいと思います。この記事で大学院の受験については完結ということになります。
4.面接
わたしの大学院では、二次選考はオンライン面接のみでした。二次選考に試験が実施される大学院もありますので、まずはご自身が志望する大学院の入試情報をご確認ください。以下は、面接の準備~当日までの体験記となります。
💻面接の準備
面接に先立ち、ツテをたどって行きついた大学院の先輩(在学生)にお話を聞きました。出願の時と同様に、ここでもやはり先達に教えを乞うのが確実な道かと思います。面接官は何名か、面接は何分程度か、どのような質問をされるか、どのような回答が求められているかといったことについてあらかじめ得られる情報は得ておきましょう。
オンライン面接の場合、PCやWiFi環境はしっかりと整えておきましょう。Zoomを使用する場合、最新の状態にアップデートし、表示名や背景は事前に設定しておきましょう。自分の音声が相手に届いているかは印象に関わると思うので、マイク・スピーカー設定の確認も忘れずに。特に、ヘッドフォンを使用される方は自分の口元にマイクが来るように調整しましょう(マイクが口元から離れすぎていると、声をうまく拾ってくれません)。
🎤面接での質問内容
わたしが面接官(教授)から受けた質問はざっくりと以下のようなものでした。
- なぜ本研究科を目指したのか(志望動機を簡潔に)
- 前職の日本語教育機関ではどのような業務内容だったか、そこで何を一番学んだか
- 事前課題についてどのように考えたか、事前課題で提起された問題について日本語教師として気をつけるべきことは何だと思うか
- 研究テーマとして挙げた理論あるいは用語についての理解の確認(○○の良い点と悪い点は何だと思うか、など)
- 調査によってどのような結果が得られれば、○○(仮説)と判断するのか
- 修士課程修了後の進路の希望
「研究テーマとして挙げた理論あるいは用語についての理解の確認」では、研究計画書に自分で書いた理論や用語について一部説明を求められました。意味や内容を分かっているか、どのように理解しているかを確認されていたのだと思います。「○○の理論において、AやBの方法はどのように位置づけられていると思いますか」とやや応用的な内容の質問をされた時は、かなり動揺しました。しかしどうしようもなく、まず分かる範囲で答えた後に「Bの方法については経験がなく…」と正直に言いました。面接の場ではありますが、教授の視点を知れるのは貴重だったなと思います。そのような観点で考える必要があるのかという気づきになりました。
「調査によってどのような結果が得られれば、○○(仮説)と判断するのか」という質問にも、うまく答えられていなかったと思います。記述が明確ではなかった部分についての説明を求められた(自分の頭の中にしかない、フワッとしたイメージを言語化できていなかった)のですが、その場では、とにかくその頭の中のイメージを安直な言葉で必死で説明しました。
ご参考までにですが、もともと面接に割り当てられた時間は1時間でしたが、実際は30分程度で終了しました。
💡受け答えのポイント
これは大学院の先輩からいただいたアドバイスですが
・「面接官からの質問に対して論理的かつ簡潔に答えること」
意識していても、なかなか難しいものです。ある程度予測していた質問には要点のみ簡潔に答えることができたのですが、予想していなかった質問に対しては正答が分からず、しどろもどろに言いつらねて余計に印象を下げてしまうということがありました。面接相手(教授)は日本語教育を自分よりも遥かに知り尽くしたプロ、動揺も虚勢もおそらく全てお見通しだったのかなと…。
自分が調べていなかった文献の存在や気づいていなかった観点について指摘された時は、「そのことについては考えが及びませんでした/勉強不足でした」と素直に受け入れることをおすすめします。あまりに基本的なことを知らないとなると評価は下がるかもしれませんが、他者からの指摘や意見に対する受容の態度としてプラスに働く印象もあるのでは、と今では思います。研究者かつ実践者として、年齢と経験をどれだけ重ねていても必要になる資質の一つと言えるのではないでしょうか。
💭面接を終えたときの手応え
手応えとしては五分五分でした。上述の通り、うまく答えられなかった質問もあったのですが、前半の志望動機の部分などで入学したいという熱意は伝えられたという感触はありました。
入学してから同期にも話を聞いたところ「圧迫面接だった。聞かれた質問に答えられなくて、絶対落ちたと思ったら受かっていて驚いた」という声がちらほら聞かれました。わたしはと言えば、圧迫というほど問い詰められた印象はなく、比較的淡々と、しかし半端は許さずという雰囲気の中で進んだように思います。こればかりは面接を担当する教授によるのでしょうね。
面接は休日に行われたのですが、翌週の平日には早々に結果が発表され、合格しました。すごく嬉しかったのですがにわかには信じがたい気持ちで、受験番号が合ってるかどうか、数字がゲシュタルト崩壊するほど何度も確認しました。
🤝大学院入試はチームプレイ
こうして入試を振り返ってみると、職場の同僚、先輩や上司、養成講座時代の先生など周りの人の力をフルに借りたなと思います。持てる人脈はすべて使ったという感じです。
わたし自身、他の人に頼るのはあまり得意ではない(何でも自分でやらなきゃと思ってしまう)のですが、初めての大学院入試で分からないことだらけでなりふり構っていられず、お相手の迷惑を深く考えるよりも先に連絡を取ってしまいました。結果、遠慮せずに頼ってよかったなと心から思います。
相談や依頼にあたり「しばらく連絡を取っていないから頼めるか不安…」という気持ちが先行するかもしれませんが、その方にお願いしたいという気持ちさえ伝えれば、きっと引き受けてくださると思います。
大学院に入ってからも、教授をはじめ研究室の先輩や同期、大学院事務所スタッフといった多くの方に支えられ、奨学金の金銭的なサポートを受けながら研究生活にまい進していくのだろうと想像します。受けた恩は社会に還元し、そして次の世代へ自分もそのバトンを引き継いでいけたらと思います。
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大学院受験編はこれで完結となります。
次回からは大学院での生活について書いていこうと思います。
